マーケティングも守破離が大切。

SWOT分析


SWOT分析とは?

戦略立案の際によく使われている有名なフレームワークです。Strength(自社の強み)、Weakness(自社の弱み・課題)、Opportunity(機会、自組織にとって都合の良いこと)、Threat(脅威、自組織にとって都合の悪いこと)の4つの軸で戦略立案に必要な要素を整理し、戦略立案に役立てていきます。それぞれの頭文字をとって、SWOT分析と呼んでいます。

端的にいうと、外部環境と内部環境に分けて情報を整理し、考えながら成功するための戦略立案をしていこうというフレームワークです。有名なフレームワークである一方、使い方が不十分でうまく使いこなせていないケースも多いフレームワークです。

SWOT分析

具体的な使い方について解説をした書籍や記事が少ないためでもあるかもしれないですが、以下の点には気をつけた方がよいと思います。

SWOT分析を行う上での留意点

1.機会と脅威、強みと弱みはいずれも相対的なものである。

例えば、自組織が置かれている状況やもっているスキルによって、同じ環境変化でも機会となることもあれば脅威となることもあります。世の中的に大きな変化があったとしても、自組織の顧客や競合が大きな影響を受けないのであればその変化は機会にも脅威にもなりにくいでしょう。また、自分たちが強みだと思っている技術が顧客にとって意味のないものであれば強みにもならないし、競合がより高い技術をもっていたとしたら強みにもならないもの。場合によっては、弱みになるともいえるでしょう。

そのため、重要なのは顧客と競合をまずはしっかりと特定することです。そして理解を深めることです。機会も脅威も、強みも弱みも顧客と競合の設定で変わってくることになるためです。つまり、SWOT分析では、顧客と競合、彼らに影響を与える環境の変化に注目して分析をしていく必要があります。そのために、これまで紹介してきた3C、PEST分析、7S、バリューチェーンなどのフレームワークが役に立ちます。

このフレームワークの性質を理解していないと、「これは強みではなくて弱みでは?」「これは機会ではなく脅威では?」など、関係者の主観で議論が進んでしまって埒があかなくなることが予想されます。しっかりと事実に基づいた、客観的な視点に立った分析が不可欠です。

2.仮説をもって臨む。

仮説をもって臨むこと(例:この戦略が有効ではないか?)が大切です。よく4つの視点で情報を分けているだけのアウトプットや、情報は整理したのだけれども有効な戦略の落とし込みにつながっていない状態のアウトプットが見受けられます。整理した情報を眺めているだけでは、0から有効な戦略を立案するのは難しいものです。そのような経験を皆様もお持ちではないでしょうか。

どちらかというと、自身がもっている仮説を検証する(例えば、「こんなチャンスがあるかた自組織が強みだと思っていることを活かして◎◎をすればうまくいくのでは?」「業界は〇〇という環境変化で打撃を受けているけど、自組織のこのリソースを活かせば乗り越えられるのでは?」など)ときに有効なフレームワークのように思われます。

3.整理した情報は組み合わせて分析する。

整理した情報はバラバラの要素として分析するのではなく、組み合わせて分析する必要があります。考えている仮説もいずれかの中に含まれるでしょう。

・強み×機会: 強みを活かして機会を勝ち取るための方策は何か?
・強み×脅威: 強みを活かして脅威を機会に変える差別化ポイントは何か?
・弱み×機会: 弱みを補強して機会をつかむために必要な方策は何か?
・弱み×脅威: 弱みから最悪のシナリを避けるために取るべき方策は何か?

4.強みをもって機会を存分に活かす。

最も大切なのは、強みをもって機会を存分に活かすことです。まずはそこに注力しつつ、取り組まないとネガティブな影響が大きく出てくるものを潰していくと良いでしょう。上記を意識しながら、ただの情報整理に終わらず、具体的な戦略提言に落とし込むことが求められます。

5.変化に注目する。

現時点での状況をまとめるにとどまっているアウトプットも見受けられますが、注目した方が良いのは変化です。これから起きる変化に対してどのような打ち手を考えるかが、競争に勝ち残っていく上では重要だといえます。それを忘れずに分析することで、意味あるアウトプットにつながるのではないでしょうか。

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