国内外で公表されている様々なMBAランキング
世界的なMBAランキングといえば、日本では米国の「Business Week」、イギリスの「Financial Times」のビジネススクールランキングがビジネス誌や留学雑誌でよく紹介されています。また、「日経キャリアマガジン」が日本国内で受講することができるビジネススクールのMBAランキングを発表しているのをご覧になった方もいらっしゃるでしょう。その他にも、様々な機関が調査を行い独自のランキングを公開しています。
日本のビジネスパーソンの多くも日本国内で受講できるMBA、留学をして学ぶ海外MBA、オンラインで学ぶことができるMBAのランキングなどを参考に、どちらのMBAプログラムがより自分にマッチするか検討されているようです。MBAというと米英のイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。「Business Week」などのMBAランキングの上位にランクインしているビジネススクールの多くが米英の学校ですので、そのようなイメージをお持ちの方も多くいらっしゃるでしょう。しかし、米英以外にも多くの優良なビジネススクールが存在します。ぜひ実際のランキングをご覧になってみてください。
ただ、関係者にヒアリングした内容をもとにお話をすると、中にはランキングを発行している組織や雑誌に多くの広告出稿をしていることなど、本来MBAランキングとは関係のない要素がランキングに影響を与えているということがあったりもします。すべてのランキングがそうというわけではもちろんありませんが。ランキングをそのまま鵜呑みにするのも考え物です。その調査の方法や背景などもしっかり加味した上で、ご自身で判断をされてください。そのための情報収集力や判断する力も、マーケターに限らずビジネスパーソンとして不可欠な力だと言えるのではないでしょうか。
MBAランキングはあくまでも参考情報として活用を。 最も重要なことは目的意識だと考えましょう。
繰り返しになりますが、MBAランキングによって評価基準や調査対象、調査方法などが異なっています。MBAランキングを参考にする場合、どのような調査で得られた結果なのかをしっかり踏まえた上で内容を読み解く必要があることを念頭においてください。MBAプログラムで学び始めてからはもちろんですが、MBAプログラム選びをするときにもランキングだけに左右されない、情報リテラシーが求められます。
受講生・修了生の体験談や説明会など、様々なリソースにぜひあたってみて下さい。ただそのような場では、比較的ポジティブな情報しか入ってこない可能性も高いでしょう。ネット上に存在するブログはもちろん、可能であれば実際に学んでいる人や修了生が身近にいたら、ぜひ忌憚ない意見を聞いてみてください。もちろん、彼らの話を鵜呑みにはせず、自分の場合はどうかと自分事化して考えることが大切なのは言うまでもありません。
なお、現在は、1科目からスモールスタートすることができる単科コースもございます。そういったコースもMBAコース入学の判断材料となります。MBAランキングが高いから、認知度が高いからといって、そのMBAプログラムがご自身に適しているとは限りません。ぜひそういった機会も活用し、多角的にご判断ください。
MBAランキング以上に、そして何よりも重要なのは、MBAプログラムでの学びを通してどのような力を身に付けたいのか?ご自身がMBAの学びを通してどのようなキャリアを実現されたいのか?という点ではないでしょうか。私自身も300人を超えるMBAプログラム受講生・修了生の方々にヒアリングやインタビューをしてきたことがありますが、そのような目的意識があった人ほど、学びを存分に吸収してビジネスでイキイキとして成果を上げていらっしゃる傾向にありました。
MBAを取得しようとご検討されているということは、学びを通して実現したいご自身の目的があるのではないでしょうか。ハードな学びにしっかり取り組み続けるためにも、せっかくの学びを実践力に昇華させるためにも、「なぜ学ぶのか?」といった目的意識は何よりも大切です。それを明確にするためにも、ぜひご自身のキャリアの棚卸をされてみてください。外部の基準ではなく、ご自身の目的意識や仕事のご状況などといった自分の軸に基づいたご判断が必要です。
MBA取得はご自身にとって大きな自己投資です。費用も、時間も、パワーも割いてご自身のために徹底して学ぶことになります。学びの内容は海外MBAであっても、日本国内のMBAであっても、オンラインMBAであってもハードであることに変わりはありません。その代わり、目的意識をもってしっかりと学びに取り組むことで、大きな成果を得ることもできるのではないでしょうか。何事も、ご自身次第ということです。
MBAランキングをはじめ、知名度やブランドなどはあくまでもひとつの参考情報です。そういった情報も踏まえ、総合的に考えてご自身の目的を達成するためにはどちらのMBAプログラムがより適しているのか、ぜひじっくりお考えになられてください。